Marantz AVプリアンプ AV8003 購入 その3 [オーディオ・ビデオ]
AV8003のシステムセットアップ
5.1ch.になると、システム設定が必要になります。特に、スピーカーの設定は必須になります。まずは、今までのTA-E9000ESで使用していたパラメータを、”マニュアル”でそのまま入力しました(下表)。
<SPEAKER SIZE> | <SPEAKER DISTANCE> UNIT : m FRONT L : 2.89 m CENTER : 2.68 m FRONT R : 2.87 m SURR.R : 3.29 m SURR.L : 3.29 m | <SPEAKER LEVEL> TEST MODE : MANUAL FRONT L : 0.0 dB CENTER : -2.5dB FRONT R : 0.0dB SURR.R : +2.0dB SURR.L : +2.0dB |
次に、Audyssey MultEQによる自動設定を行ってみました(結果は下表)。
<SPEAKER CONFIG> | <SPEAKER DISTANCE> UNIT : m FRONT L : 3.32 m CENTER : 3.17 m FRONT R : 3.35 m SURR.R : 3.41 m SURR.L : 3.35 m | <SPEAKER LEVEL> TEST MODE : MANUAL FRONT L : 0.0 dB CENTER : -4.0dB FRONT R : -0.5dB SURR.R : +2.5dB SURR.L : +2.5dB |
手動によるデータと、自動によるデータを比較すると、ほぼ一致していると言えます。スピーカー距離が若干異なるのは、スピーカーの発音位置(ボイスコイルの位置)をどこにするかで異なる範囲で、”自動”のほうが正しいです。日にちを変えてトライしてみましたが、1dBの差で安定していました。
Audyssey MultEQで使用しているテスト波形を分析してみました。時間軸的には10個のバースト波形です。各バースト波は20Hzから20kHz(-3dB/oct)のスウェプトサイン波で構成されています(下図・拡大可)。
こうやっていると、AVアンプと言うのは、オーディオ機器というよりコンピューターのようなものですね。入力された音声信号をデコードしたりディレイを掛けたりし、最後にDA変換して出力します。これを突き詰めると、プレイステーション3になるのでしょうか。
10年前のAVアンプには、シネマスタジオ“Kim Novak Theater”や、シネマスタジオ“Scoring Studio”の音響 特性を再現するモードがあったり、仮想的にリアスピーカーの音源を定位させるバーチャル3D・モードがあったりで、メーカーごとの特色がありました。
ACOUSTIC EQでの補正量は、次のようになりました。但し、EQをoffにし、周波数補正は行っていません。スピーカー調整の参考値として使います。
周波数特性を電気的に補正するのは、好みに合いません。何か問題があって特性が悪くなっているので、それを解決することで特性を良くするべきと考えています。この考え方で、うまく行ってきました。
SR、SLの高域で補正値が大きいのは、リスニング・ポジションが椅子の背もたれの陰になるためと思われます。
MD: AUDYSSEY | |||||
CH: | C | FL | FR | SR | SL |
63 Hz 125 250 500 1k 2k 4k 8k 16k | 0.0 dB -1.0 -3.0 0.0 +3.0 +2.0 +1.0 +1.0 -2.0 | +1.0 dB 0.0 0.0 +1.0 +1.0 +3.0 +3.0 +4.0 -3.0 | +2.0 dB +2.0 +3.0 +4.0 0.0 +4.0 +4.0 +5.0 0.0 | +3.0 dB +3.0 +4.0 +3.0 +2.0 +2.0 +5.0 +8.0 +8.0 | +4.0 dB +4.0 +4.0 +3.0 +1.0 +1.0 +6.0 +8.0 +8.0 |
セッティングもほぼ完了、エージングも少ないながら完了しました。そこで、肝心な音質。一言で言うと、最新の、高分解能、低雑音のピュア・オーディオ・グレードのAVアンプです。これについては、不満はありません。
不満と言えば、 SONYのTA-E9000ESにあったような、ミキシングスタジオの音響特性を再現する「シネマスタジオ・モード」などが無いことです。5.1ch.、7.1ch.の再生では、単に録音された音をデコードして再生するだけではなく、積極的に残響などの特定な音響特性を付加することが重要になります。家庭のリスニングルームでは、これらの音響特性を得ることは不可能です。オーディオ的には邪道かもしれませんが、「シネマスタジオ・モード」などの音作りの出来る機能が欲しいです。
☆☆☆ 関連記事”その1”はここ ☆☆☆
☆☆☆ 関連記事”その2”はここ ☆☆☆
HIT-100の時は,大変お世話になりました.
再びAV8003のことで教えていただきたいのですが.
1)HDMI入力(音声)をTAPE OUTなどからアナログ出力できますか?
2)HDMI出力に映像機器がつながっている状態で,その映像機器の電源をONにしなくとも,HDMI入力(音声)を出力できますか?
上の2点は,私が現在使っているTA-DA3200ESでは,仕様上できないのです.
この2つが可能であれば,いよいよ購入に踏み切るのですが...
どうぞよろしくお願いいたします.
by bobaboba (2010-05-31 23:00)
こんにちは
さて、1)2)とも、このような使い方をしたことが無いし、使う理由も無いので判りません。
Marantzに問い合わせたほうが良いと思います。
特に、HDMIは著作権の保護の立場から、面倒くさいことが起こります。
それでは
by susumu_oiso (2010-06-02 11:41)