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DOUK AUDIO の ラインレベル・プリアンプ 購入 [オーディオ・ビデオ]

DOUK AUDIO の ラインレベル・プリアンプ を購入しました。[るんるん]Douk Audio Preamp L1_2.jpg
 
ラインレベルの信号を、最大20dB増幅し出力するプリアンプです。AVアンプなどに信号を入力する場合で、信号ケーブルが長く場合があります。さらに、接続機器の出力インピーダンスが大きいと、高域の信号が減衰してしまいます。それを避けるための、バッファーアンプとして使います。
 
具体的には、AKAI GX-635D オープンリール・テープレコーダーのライン出力は、ボリュームの出力そのままで、バッファーアンプなどが装備されていません。その為、2.5kΩ程度の出力インピーダンスになり、ボリュームの位置により、インピーダンスが変化します。
そこで、短いシールド線でこのアンプに入力し、インピーダンスを下げて、少し離れたAVアンプに入力します。
これで、高域の減衰を最小限にします。
 
マニア向けの設計がされていて、オペアンプNE5532Pがソケット実装されているので、簡単に交換ができます。オペアンプを差し替えることで、音質の変化を楽しめるわけです。
しかし、その割には、無極性のバイポーラ電解コンデンサーを使うべきところが、通常の有極電解コンデンサが使われているのは、コストダウンのためのやむを得ない選択でしょうか。
あるいは、音質上の主張でしょうか!?
さらに、内蔵スイッチングレギュレータの高周波ノイズが、アンプに飛び込んできています。
 
その他は、アルミのケースを使うなどの、配慮はされているようです。価格を考慮すると、お買い得に思えます。
 
もう1つの注意事項は、電源アダプターです。電源入力端子のグランド側が、内部オペアンプの-13V電源に接続されています。その為、電源アダプターは単独で使用し、他の機器との同時併用はできません。また、電源コネクターのセンターピンが太い(外形5.5mm/内径2.5mm)ため、付属の専用ケーブルを使います(外形5.5mm/内径2.1mmは使えない)。
 
今後の、コンデンサー交換のための準備として、回路図をリバースエンジニアリングしました。
DOUK_L1_schematic_2.JPG
 
 
波形を測定しました。(黄色:入力波形、 水色:L-Ch.出力、 ピンク:R-Ch.出力)
DOUK_L1_orignal_SQ.jpg DOUK_L1_original_Noise.jpg
1kHz方形波応答(オリジナル)
残留ノイズ(オリジナル)
フィードバック回路のコンデンサーC12,C8にJumper取付→低域特性の改善 
DOUK_L1_MOD_SQ.jpg
 
1kHz方形波応答(Jumper有り)  
  
音質の改善:
C13 ,C? - 100p→Remove
C8 ,C12 - 22uF 50V→Jumper
C3 ,C4  - 10uF 50V→47uF 25V Bi-Polar MUSE
C? ,C13 - 4.7uF 50V→10uF 25V Bi-Polar MUSE
の、変更(→)により、音の輪郭が非常に明確になりました。
しかし、本当は信号経路に、音質に大きな影響を与えるコンデンサーを入れたくありません。
Bi-pole オペアンプを使うと、OFFSET電流により出力に直流分が乗ってしまいます。
FETオペアンプを使うと、直流分はほぼゼロです。今回のように、いろいろなオペアンプを差し替えて使う場合、コンデンサーは必須になってしまいます。
オペアンプ交換・試聴:
次は、オペアンプを入荷済のJ-FET入力のMUSES8920Dに交換予定です。
 
内蔵電源候補①:
DROK_DC-DC.jpg
出来れば、内蔵電源を、ノイズが少なく共通グランドの+13V、-13Vの正負電源にしたいところです。
ねらい目は、DROK Dual Output Moduleです(写真)。見た目に同じのXL4003E降圧コンバーターとXL6008降圧/昇圧コンバータ―の300kHz/400kHzスイッチング・レギュレーターを使い分け、正負電源にしています。ノイズが少ないとの評判です。ただし、サイズが小さいとはいえ4cm角、高さ1.5cmなので、うまくDOUKに組み込めるかがネックです?!。
まずは、購入したままで動作確認をしました。なんと、+側の電源に大きなリップル波形が観測されました。
慌てて、デバイスの規格を確認したところ、推奨回路ではすべてに220μFの電解コンデンサーが実装されています。また、XL4003(-側),XL6008(+側)の電気的特性欄にも記載があります。そこで、同じ容量のコンデンサーと1kΩの抵抗を付けたところ、正常出力波形になりました。
どうも、リップル波形に見えたのは、発振波形だったようです。
組込み用のモジュールは、使い方もまちまちなので、モジュールとしての仕様に記載してもらいたいところですが、実回路ではこの程度のコンデンサーは実装されているようにも思います。まあ、通常は仕様になければ無負荷でのテストもするものです。
噂の通り、スイッチング電源にしては、ノイズが少ないでした。これなら、オーディオ用プリアンプの電源にも使えそうです。
  ・XL6008(+側、正電圧) 昇圧/降圧(昇降圧)型 60V 3A 400kHz 使用例:+12~16V入力→18.5V出力
  ・XL4003(-側、負電圧) 降圧型 4A 300kHz 使用例:+24~12V入力→12V出力
 
 テスト結果は、入力電圧によって発振したりしました(220uF+1kΩ負荷、13.0V出力時)
  入力電圧値:--X--4.6V--〇--5.2V--X--6.3V--〇--7.3V--X--13.7V--〇--16V  , <〇:OK  X:発振>
  総じて、-電圧出力は安定していました。スイッチングノイズも非常に少ないです。
  なお、使用電圧や負荷によっても結果は異なりそうです。
 
 
内蔵電源候補②:Garosa_DC-DC.jpg
GarosaのDD1718PA DC-DCコンバーターです。25x16mm、高さ6mmと極小サイズなので、うまくDOUKに組み込めそうです。XLSEMIのXL6007E1  400kHz 60V 2A Boost/Buck DC-DC コンバータを使用しています。やはり、出力に220μFの電解コンデンサーの使用が指定されています。
スイッチングノイズも非常に少ないです。最大出力電流は+側600mA、-側120mAと小振りですが、オペアンプの消費電流は10mA程度なので十分です。
サイズ的に、これしか入らないので採用。組み込みました。プリント基板のパターンカットが必要です。
DD1718PAの入力電圧を一定にするため、LM2940CT-05 三端子レギュレーターを組込み、万全を期しました。
 
これで、使用電源が絶縁されてなくても良くなり、精神衛生上も、使い勝手も良くなりました。
さらに、嬉しいことに、アンプの出力の残留ノイズが1~2mVに減少しました。
あわせて、電源部の電解コンデンサーを、2倍の容量の物に交換しました。スペース的に、MUSEコンデンサーへの交換はできませんでした。
また、ジャンパーも簡単に変更できるように、プラグ形式にしました。
 
これで十分、満足できる結果が得られました
 
 
 

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